TPPと株価
23日にオバマ大統領が来日します。
TPP交渉の大筋合意は困難と報道されていますが、何か進展はあるでしょうか。
牛肉をはじめ、主要5品目の関税はどうなるでしょう?
関税撤廃にはさすがに日本も「うん」とは言わないでしょうが、かなり譲歩していると聞きます。
2桁を切って9%の攻防とも聞きますが、それでも米国は「うん」と言わない。
現在の38.5%から見ても大幅譲歩なんですが。。
そのうえ自動車でも譲歩する姿勢もない。
ハーグでの交渉を終えた甘利経済再生・TPP担当相の疲れ切った表情は疲労困憊、憤り、徒労感、いろいろな感情が交錯しているように見えました。
そのあとフロマン米通商代と並び、カメラに向かって笑顔を作っているのがまた気の毒に思え忘れられません。
お互いの国の政治、経済的に譲れない理由があるわけですが、
すべては日米首脳会談に向けての長期に渡る布石だったとしたら・・
日本は「長い交渉の末、従来からの交渉内容で妥結できた」とすれば米国の要求に屈したわけではないとアピールができます。
オバマ大統領も成果を手にできますし、食肉協会など国内からも評価を得られるのだと思います。
となれば輸入物価が下がり、日本のインフレ率はかなり低下してしまいます。
インフレ目標2%を謳ってきた政府・日銀は金融緩和に動かざるを得なくなるでしょう。
黒田総裁も先週、「金融政策について必要があれば躊躇なく調整する」と言っていますし、
TPP交渉が妥結すれば、そのタイミングで手を打ってくる準備は整えているのではないでしょうか。
そうなれば当然マーケットへも株価上昇という形で影響してきます。
そういった意味からも、24日の首脳会談、それを受けた30日の日銀金融政策決定会合は注目です。
最近のコメント