きのうは久しぶりに出席したファイナンシャルアカデミーの「不動産投資の学校」のあと、
仲間うち5人で食事をしてから帰りました。
仲間の1人が、築古アパート一棟物に買付申込みをしたとのこと。
一番手で、金曜日に可否が確定するようです。
- 千葉県の佐倉駅徒歩16分
- 築22年
- 軽量鉄骨造
- 3DK×6世帯+駐車場21台分
- 2,700万円台
現状で表面利回り13%くらい、満室+駐車場満車になると17%に達するそうです。
すでにスルガ銀行でフルローンの内諾を取っているとのこと。
同じ時期に学び始めた仲間で、この物件が最初の取得になります。
最初から一棟物でフルローン、すごいなぁと思います。
努力していましたから、頑張ってほしいです。
しかし・・もし自分だったらと考えると、とても購入判断を下す勇気が出せません。
以前佐倉駅の物件を調査した際、駅の周りは住宅があるものの、
少し離れると田畑が広がり、厳しい土地と思ったこともありますが、
耐用年数をすでに超えていること、設備の老朽化etc..
ファイナンスの概念に「ハイリスク・ハイリターン」の原則がありますが、
やはり一棟物は区分マンションに比べるとリスクもリターンも上がります。
私も何冊か石原博光さんの本
やセミナーコンテンツを購入して一棟物取得戦略の勉強をしてはいますが、
彼の書いている
「地方・築古・高利回り」の一棟物戦略は、今の私にはしっくりこない手法です。
不動産投資の手法においては、正解は1つではなく、たくさんの別解が存在します。
大事なのは、各人に見合った手法を確立していくことだと思います。
私は早々に一棟物を持つことへの抵抗がどうしても拭えないので、
区分マンションを3つ4つ持ちリスクヘッジの形を取った上で挑戦していきたいと考えています。
その頃には、2つのマンションくらいをローン無し状態にもっていけていれば理想的と思います。
これを数年内に、積立投資や株式投資の力を借りながら進めていくのが目標です。
年間の経済指標の公表スケジュールや米国FOMCの会合予定などが把握できるようなカレンダーは無いかな、
と以前探してみたところ、為替手帳なるものを見つけ、2014年版が発売されたので購入してみました。
表の帯には「100%為替トレーダーのための手帳」とありますが、私は主には株式投資に用います。
株式市場は経済指標や世界の政治・経済の影響を大きく受けます。
日本の経済指標はもちろんですが、米国の経済指標公表やFOMC声明のスケジュールが把握できていれば、
それに対するマーケットの反応を予測することができます。
最近で言えば、9月に「QE3縮小の影響を考える」で触れたように、米国雇用統計の数値が公表された際、
QE3の縮小は大方の予想に反して無いのではないかと私は考えましたが、結果その通りとなりました。
こういった予想を通して、株式投資への資金投入を厚くしたり、引き上げたりする戦略が練れます。
月間カレンダーはこんな感じです。
週間カレンダーには、公表予定時間まで書かれています。
手帳後半には、為替や株価、各国GDPなどの過去からの推移が詳細に載っていたりします。
私は株式投資、不動産投資、ファイナンス理論の融合を1つの課題にしています。
株式投資では株主の視点から、不動産投資では経営者の視点からファイナンスを見ることができます。
そして不動産投資にとっての株式投資は、経営者の視点で資金調達の一手段として捉えれば、資本コストの1つ、株主資本コストとして考えることがでます。
株主資本コストは、投資家から見ると期待収益率と言い換えられます。
株式投資で増やした資産を不動産投資に投入する私個人はリスクプレミアムを求める出資者であり、期待収益率は具体的には8%は欲しい、と考えています。
また、私は不動産投資で銀行から3.05%で450万円の融資を受けました。物件評価額は515万円です。
この金利は負債コストと呼ばれ、私へ450万円投資してくれている銀行へのリターンです。
さて、不動産業経営者としての現時点の私は、資本コストをいくらと意識すべきなのでしょうか。
資本コストは前出の下記2コストを指します。
・負債コスト(3.05%)
・株主資本コスト(8%)
加重平均資本コスト(WACC)を計算してみます。
【計算式】
WACC=負債/(負債+株主資本)×(1-実効税率)×負債コスト+株主資本/(負債+株主資本)×株主資本コスト
数値をあてはめてみますと、
WACC=450万/(450万+515万)×(1-33%)×3.05%+515万/(450万+515万)×8%
実効税率は、所得税と住民税で私の場合は33%です。
補足までに、金利は経費になるので実質金利を(1-33%)×3.05%で求めており、負債の節税効果によって2.0435%になっています。
さて、WACCの計算結果は「5.22%」
WACCは資金調達コストであり、投資家が求める最低限の収益率です。
経営者はこの数値意識し、それ以上の収益を生み出す努力をすべしということになります。
先日、本屋で立ち読みをして面白そうだった本「中古ワンルーム2戸からはじめる家賃40万円稼ぐ黄金の法則」を購入しました。
何が面白そうだったかと言うと、“タイムレバレッジを効かせて返済スピードを加速させる”という
ファイナンス的な発想が盛り込まれているところです。
この本の趣旨を端的に表すと、
- 都心で中古ワンルームマンションを2戸保有して、ローンが無い状態にもっていく
- 3戸目にローンで購入して全3戸の家賃収入をそのローン返済へ充てれば短い期間で完済に至れる
- その後も同じ手法を繰り返せばどんどん物件を増やしていける
- 計6戸で、18年5ヶ月後に家賃収入42万円を達成(繰上返済した場合のシミュレーションもあり)
といったところです。
発想自体には共感し、具体例がシミュレートしてあるので把握しやすい説明でした。
ほぼ読破しましたが、その他にはこれといって目新しい情報は私にはありませんでした。
ただ、疑問な点がチラホラと。
- 表面利回り6%、7%あたりを想定している内容だが、これではキャッシュが回らないだろう
- ワンルーム市場を楽観視し過ぎているのではないだろうか
といった点。
特に1、2戸目がこの低利回りだと、税金や管理費・修繕積立金を引いた実質利回りは1%程度あればというところでしょう。
これをローンで購入の場合は完全にキャッシュフローが赤字に転落するでしょう。
また、7月にビッグサイトで開催された賃貸住宅フェアで入手した、リクルート社(SUUMO)の賃貸統計資料では、
ワンルームは23区であっても礼金無しの割合がここ4年間は30%を超え、2007年、2008年から比べると倍増しています。
敷金も12.5%が無し物件で、こちらも2007年、2008年から比べると2~3倍です。
賃料についても、フェアに参加した時の記事で触れていますが下落基調。
この状況下でワンルームマンションに手を出すことは、かなり危険を伴うのではないかと思います。
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