金融機関からの融資を考える上で、サラリーマンであることは属性維持には大事なアイテムですが、このまま自分のリソース(本業にかける時間・思考・精神など)を削る対価として価値を見い出せなくなり、退職を意識するようになりました。
そこで、現在の保有物件から得られている通帳ベースのリアルな最終手残り(修繕費や税金類のほか、不動産投資のコミュニティ会費や定期積立までも引いた金額)と購入時のシミュレーション表をもとに、向こう25年間(75歳まで)を本気で試算してみました。
現在のリアル手残りは本業の1.6倍程度あり、リタイヤ自体はすぐにでも可能です。
入ってくる退職金や失業保険で当面は法人のお金に手をつけることなく(役員借入金は個人に戻していきます)、財務状態の毀損なしに当面運営していくことができます。
60歳になると公的年金の繰り上げ受給も可能、65歳を超えると職場の年金も入ってきて、更に融資も完済してくるので問題はなし。
注意すべきはその60歳もしくは65歳までの間のお金が回るか、ということになります。
仮に、生活費に役員報酬の投入が必要になる可能性が高い5〜10年後(55〜60歳)、財務状況を毀損(つまり年800万円前後を想定した役員報酬による損益計算書上の赤字)したとしても、キャッシュフローはプラスで会社にお金を加算し続けられる試算となりました。
もちろん各建物の減価償却期間が終わって手残りが低減することや、賃料収入の減少、大きめの修繕、金利のある程度の上昇等も考慮しています。
本業を手放すと金融機関からの新規の借り入れは難しくなるでしょうが、やりたいことも少なからずあるので、区切りを定め、下記のいずれかをもって退職することを決めました。
- 3.5億円分以上の収益物件を追加購入
→メガ大家となるタイミング。
- 5年度先の3月末日(2029年3月)
→早期退職制度で通常の1.4倍の退職金受領が可能となるタイミング
3.5億円分購入は、フルローンなら初期費用(約7%想定)2,450万円は来年にも達成可能ですが、頭金1割求められると初期費用は5,950万円必要で3年半ほど、頭金2割だと9,450円必要で5年半くらいはかかりそうです。
おそらく3.5億円達成の方が先になるとは思いますが、遅くとも2029年3月には雇われの身を終了します。
保有中の物件(5棟52戸)のうち、2月から1~2戸空いている状況でしたが、満室に復帰しました。
春先のような時期を除いて、基本的に満室~1戸程度の空室で運営ができているのは、ファミリータイプを好んで選んでいることにも理由があると思います。
メインバンクへは入居状況をメールで毎月報告しているのですが、満室経営を続けていると「物件を見る目がある人」「この人が選ぶ物件なら安心」というような言葉ももらえ、信頼度もアップします。
間取り別の戸数を並べてみると、
- 1K :8戸(21㎡)
- 1LDK:2戸(57㎡)
- 2DK :4戸(40㎡)
- 2LDK:16戸(50㎡×9、57㎡×5、73㎡×2)
- 3DK :2戸(56㎡×1、57㎡×1)
- 3LDK:18戸(56㎡×6、85㎡×12)
- テナント:2戸(92㎡×1、370㎡×1)
20㎡を下回っても、駅至近といった何かしらの長所があればよいのですが、私の場合は広さは武器と考えているので、単身者間取りに比べれば原状回復やリフォーム費用はかかりはしますが、長期入居というメリットもあり、多少駅から離れていたりしても、今後もファミリータイプを中心に揃えていくと思います。
メインバンクに去年決算報告で訪問した際、できれば半期で報告がほしいと言われました。
支店内での取引額が上位なこともあり、健全に経営できているか把握(監視)しておきたいのでしょう。
本部からも目をつけられやすいのだと思います。
こういったところをきっちりと続けて安心感を持ってもらえれば、先々の取引にもつながりますし、
今回から会計事務所へ作成を依頼しました。
1月に物件を新たに取得したこともあり、
<B/S>
・流動資産:減(物件購入への現金投入)
・固定資産:増(土地・建物・減価償却など)
・流動負債:減(未払法人税解消など)
・固定負債:増(長期借入金、役員借入金など)
純資産は、現時点で前期末比115%でした。
PLは、物件取得時の諸費用や、去年4月に購入した物件の不動産取得税支払いが入ってきたりしているので、
売上高は間違いなく上がりますが、経常利益まで見た時に通期では前期比トントンかどうか、という感じになるかなと思っています。
先日決済を終え、法人4棟目となる物件を取得しました。
火災保険の契約や物件管理に関するほぼ正確な費用出しも終えました。
これまでいかに手出しせずフルローン・オーバーローンを引けるかを念頭にやってきましたが、今回は融資手数料を含めると2割弱の手出し。
ROIは当然これまでの50~60%目標からは大きく下がり14%弱となりましたが、悪いことでもないかなと思っています。
今回は新規の金融機関からの借入実績づくりを優先したので納得のうえですが、自己資金の回復には計算上は7年ちょっとかかることになります。
(実際には、他の物件からのキャッシュフローを考慮すれば1年ちょっとで回復できる見通しですが)
一服ついたところで、このこれまでの「自己資金低出力・高収益物件・高ROI」路線は少し検討しようかなとも思っています。
自己資金投入を極力抑えて高収益力の物件を取得すればROIは上がり、早くに自己資金回復でき次の物件へ再投下を繰り返せるわけですが、引き換えに返済額は大きくなるわけです。
当期純利益をプラスでまとめ、そこから減価償却費を足し戻して元金返済を引いた実際のキャッシュフローも満足に残せてはいるものの、もしサラリーマンを辞めて生活費に役員報酬をあてするとしたら、返済金利が大きいために、経常利益を毀損しない範囲まででにしておかないと、毎年赤字になってしまいます。
赤字にしても実際のキャッシュフローは十分あり、生活も会社も回るわけですが、金融機関からの新規融資は途絶えます。
なので、その状態でも良しと判断する時は、融資を受けての拡大路線を終える時であると思います。
その前に、現状で役員報酬をより多く出しても経常利益を毀損しないようにする(営業利益と経常利益のスプレッドを大きくとる)ためには、
① 売上高を増やす(物件を増やす等により相対的に営業利益を増やす、購入時は多めに自己資金投入)
② 借り換え(金利を下げることにより返済金利を少なくする)
③ 繰り上げ返済(返済金額を減らす)
④ 売却(売上高も減るけど返済金利も減る、手元資金増大による財務状態改善)
などが考えられますかね。
自己資金を回復しながら、これらの選択肢についても検討していきたいと思います。
先日、本審査通過の連絡がありました。
稟議で上げてもらった条件のままで決着しました。
- 期間:25年
- 金利:2%台前半
- 融資額:約88%(諸費用別)
年明け、長期プライムレートが上がったので、もしかしたら金利が上振れするかもと思いましたが、とりあえず良かったです。
この段階で、ようやく売主殿に買付証明を受けてもらえました。
来週売買契約、月内決済に向けて、準備を進めていきます。
■不動産投資
不動産投資の勉強を始めた2012年9月から、丸10年が経過しました。
来年は、初めて物件購入(区分マンション)した2013年8月から、丸10年を迎えます。
何も知識ないところから現在まで継続してこれているのは、
不動産業者担当者さんや金融機関をはじめ、人に恵まれたことが第一の要因であり、感謝すべきところです。
今年は、1棟購入後、2棟目の本審査に入っている状況で年末を迎えています。
審査中の金融機関は新規の取引であり、今後の事業遂行にとって明るい出来事となりました。
2023年も拡大路線は継続です。
■株式投資
昨年に引き続き、今年も株式投資は手を出しませんでした。
来年も積極的には考えていませんが、読みやすい展開と判断できた場合にのみ、ETFに参戦するかどうか、というスタンス程度に考えています。
■積立投資
もともと春先に一部を売却して、マンション一棟購入の初期費用にあてようと考えていたのですが、
ウクライナ情勢が勃発したため、2月末~3月初旬にかけて半分以上をリスクオフで手放しました。
そして、その後また積み立て直した9ヶ月分を、先日物件購入の自己資金動員で売却しました。
投信で増やすというわけではなく、不動産投資での資金難時に後ろ支えするような役割になっています。
物件取得に係る自己資金をかき集めています。
4月に1棟購入しているので、法人の現預金もそこまであるわけでもなく、個人から役員借入金の投入が必要です。
- 投資信託全部解約(個人所有分)
2月末に一度ウクライナ情勢を見て全解約しましたが、その後積み立てた分をまた全解約しました。
- 定期積金中途解約(3金融機関)
7つの金融機関で組んでいた5年満期の定期積金を、3つの金融機関で解約しました。
うち2つは満期まであと8ヶ月というところでした。
融資の新規開拓のきっかけとして継続してきましたが、相談に至らずに閉じる信用金庫も入ってます。
- 仮想通貨全解約
2019年から3年半も持ち続けたアルトコインを売却しました。
思ったほど伸びませんでしたが、倍ちょっとに増えました。
まだ不足するようなら、定期積金の残る4つや、純金積立の解約も考えています。
融資戦略的にもここは取得しておきたい物件で、資金の総力戦状態です。
先日、今回初取り引きとなる金融機関の担当者さんが、自宅へ来られました。
ちゃんと実体のある(バーチャルオフィル等ではない)事務所かどうかの確認です。
自宅での執務エリアの写真を撮る必要があるとのことで、机と、所有物件資料や決算資料が入っている棚を撮影して帰られました。
普段は散らかっている部屋なので、、これに向けて準備しましたが、所要時間はほんの2,3分でした。
本審査結果は、早ければ数日内、遅くても年明け1~2週目には判明します。
先月から資料請求をして調査している東京都内の物件があります。
- 重量鉄骨造(築30年)
- ファミリータイプ
- 約1億円
既に現地調査を終え、購入意思を示してあります。
ただし、金利は2%前半まで想定で、自己資金投入は15%(諸費用込)もしくは10%(諸費用別)迄が理想、融資期間25年取れないと買わないこともあわせて伝えました。
残耐用年数4年のところ、半ば横暴な要求ですが、それでないと経営が難しいので譲れない条件です。
今回、業者担当者さんが融資を打診してくれていたのが、A信用組合。
この信組は、昨年2月に訪れた際の記録を投稿しています。
その半年後に、約1.2億円の物件の融資相談をしたんですが、評価が伸びず、自己資金4000万円くらい必要という話になり、その評価式から、実際には使えない金融機関と認識して疎遠になりました。
業者担当者さんが、最近たまたま同じ支店の方(私が面談した方とは別の方)と情報やりとりをするようになったとの経緯から、融資可能か聞いてみてくれました。
以前持ち込んでいた、私と法人に関する資料を元に融資対象としてイケそうとの判断で仮審査してくれ、その結果連絡が先日ありました。
- 期間:25年
- 金利:2%台前半
- 融資額:約88%(諸費用別)
融資額が私の要望に少し届かず、自己資金は2000万円を超えてきます。
今年4月に物件購入して手元資金がまだ回復途中ではありますが、何とかしてかき集めることにし、このまま本審査に入ってもらうことにしました。
A信用組合への突撃から2年が経過しようとしています。
巡り巡って、あの時のアタックが功を奏する形となってきました。
決算報告書のほか、下記のようなことを盛り込んだ補足資料を作成して訪問してきました。
-
- 今期の見通し
・純利益の増加
・増資による純資産増加
・売上増加要因
・販売費一般管理費について
- 今期の見通し
・事業計画、損益計画書
・売上向上要因
・入居状況について
・収益の安定化について(売上総利益、営業利益、経常利益の推移グラフ付)
・修繕計画
・その他
- 事業計画書
・新規物件を購入しない場合
・新規物件を購入した場合
- 損益計画書
・新規物件を購入しない場合
・新規物件を購入した場合
もちろん計画書にある新規物件を購入するにあたっての融資のお願いも欠かしません。
実はこういった形で訪問して報告するのは初めてだったのですが、内容に感心していただけた様子でした。
私の買いたいアピールもできたので、普段から時々は意識してもらえると思いますし、事業計画書、損益計画書の数値からどれくらいの手残りになるか把握してもらえます。
もちろん、半期後・決算時の数値と計画書の数値の差異があまりなければ、より信頼が高まります。
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