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品川区内一棟物の現地調査報告


もう1ヶ月ほど前ですが、不動産屋から紹介された物件を現地調査してきました。

  • 品川区内
  • 京急線沿い某駅徒歩3分
  • 新築(2014.3月築)
  • 4室(満室中)
  • 価格:4,800万円
  • 家賃年収:326.4万円
  • 表面利回り:6.8%

楽待や大手デベロッパーのサイトにも販売情報が載っていましたが、
それらの価格よりも約600万円安い4,800万円で売り主と価格交渉がまとまっていました。

買い主へ融資が付かず、その価格で私に話が回ってきたというわけです。

これはラッキーな話なのか、はたまた甘い罠なのか、数字で精査する必要があります。

95%融資(30年返済/金利2.3%)が受けられる前提で各種指標(以前の投稿参照)を計算すると、

■効率を見る指標
ローン定数(K%):4.62%
・総収益率(FCR):5.25%
・自己資本配当率(CCR):10.23%

CCR>FCR>K%なのでレバレッジ判定はPositiveです。

■安全性を見る指標
・ローン支払いの安全性(DCR):1.28
・損益分岐点(BE%):78.94%

そう悪い数字ではないのですが、安全性が少し弱い数値です。
かといって危険な水域というほどではありません。

これに、マネログの不動産投資シミュレーションツールの数値も加味していきます。

初年度ROIは5.10%で、23年目に-5.03%でデットクロスとなりますが、
そんなに長くは保有していないと思います。

また、売却時のキャップレート8%で計算すると、
売却時キャッシュフロー総額(インカムゲイン+キャピタルゲイン)が5年目には黒字になることが分かります。

一番気になったのは返済の比率でした。
27.2万円の家賃月収に対して、融資返済額が17.5万円(元金8.8万円/利息8.7万円)なので64.3%になります。

ここまで把握して、あとは物件を見て最終判断をすることにしました。

物件の階段です。新築だけにパッと見綺麗です。
P1050095

コーキング状況は、↓のようにまともな部分が大半ですが・・
P1050099

部材結合部分がズレてる箇所は無理矢理コーキング?段差ができてます。
P1050102

釘打ちが曲がってる箇所も・・
DSC_0431

ということで、現地調査の結果、物件自体にはあまり良い印象を受けませんでした。
とはいえ新築で満室なのは魅力的です。10年保有程度なら入居付けもさほど困らないように思いましたが、
やはり返済比率への懸念が拭えず、購入は見送りとしました。

保有中、小さなキャッシュフローで歯をくいしばるようなことがあってはなりません

「品川区内一棟物オーナー」の響きはカッコイイんですけどね。

あとは、今回のコーキングや釘打ちもそうですが、それがヘタクソなのか、それともまぁそんなものなのか、
一棟物についてはたくさん物件見学をして目を肥やしていく必要があると感じました。

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